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菜根譚
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さいこんたん
ふりがな文庫
“
菜根譚
(
さいこんたん
)” の例文
かう
云
(
い
)
ふ
方面
(
はうめん
)
に
趣味
(
しゆみ
)
のない
宗助
(
そうすけ
)
は、
固
(
もと
)
より
菜根譚
(
さいこんたん
)
の
何物
(
なにもの
)
なるかを
知
(
し
)
らなかつた。ある
日
(
ひ
)
一
(
ひと
)
つ
車
(
くるま
)
の
腰掛
(
こしかけ
)
に
膝
(
ひざ
)
を
並
(
なら
)
べて
乘
(
の
)
つた
時
(
とき
)
、それは
何
(
なん
)
だと
聞
(
き
)
いて
見
(
み
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「これ見や、捕物同心が、やしきで
菜根譚
(
さいこんたん
)
を読んでいる。……暇だの」
顎十郎捕物帳:06 三人目
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
僕のしばしば引用する『
菜根譚
(
さいこんたん
)
』には
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
一封
(
いつぷう
)
の
紹介状
(
せうかいじやう
)
を
懷
(
ふところ
)
にして
山門
(
さんもん
)
を
入
(
はひ
)
つた。
彼
(
かれ
)
はこれを
同僚
(
どうれう
)
の
知人
(
ちじん
)
の
某
(
なにがし
)
から
得
(
え
)
た。
其
(
その
)
同僚
(
どうれう
)
は
役所
(
やくしよ
)
の
徃復
(
わうふく
)
に、
電車
(
でんしや
)
の
中
(
なか
)
で
洋服
(
やうふく
)
の
隱袋
(
かくし
)
から
菜根譚
(
さいこんたん
)
を
出
(
だ
)
して
讀
(
よ
)
む
男
(
をとこ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
僕のたびたび引用する『
菜根譚
(
さいこんたん
)
』に
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
▼ もっと見る
宗助
(
そうすけ
)
は一封の紹介状を
懐
(
ふところ
)
にして
山門
(
さんもん
)
を入った。彼はこれを同僚の知人の
某
(
なにがし
)
から得た。その同僚は役所の往復に、電車の中で洋服の
隠袋
(
かくし
)
から
菜根譚
(
さいこんたん
)
を出して読む男であった。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
菜根譚
(
さいこんたん
)
を
讀
(
よ
)
む
男
(
をとこ
)
はたゞ
何
(
ど
)
うです
旨
(
うま
)
く
行
(
い
)
きましたかと
尋
(
たづ
)
ねた。
宗助
(
そうすけ
)
は
此
(
この
)
問
(
とひ
)
にも
大分
(
だいぶ
)
痛
(
いた
)
い
思
(
おもひ
)
をした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
中には少し
瘠
(
や
)
せたようですねと云うものもあった。宗助にはそれが無意識の冷評の意味に聞えた。
菜根譚
(
さいこんたん
)
を読む男はただどうです
旨
(
うま
)
く行きましたかと尋ねた。宗助はこの問にもだいぶ痛い思をした。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“菜根譚”の解説
『菜根譚』(さいこんたん)は、洪自誠(洪応明、還初道人)による随筆集で中国古典の一つ。前集222条、後集135条からなる中国明代末期のものであり、主として前集は人の交わりを説き、後集では自然と閑居の楽しみを説いた書物である。別名「処世修養篇」(孫鏘(そん しょう)の説)。
(出典:Wikipedia)
菜
常用漢字
小4
部首:⾋
11画
根
常用漢字
小3
部首:⽊
10画
譚
漢検1級
部首:⾔
19画
“菜根”で始まる語句
菜根