“草堤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くさどて66.7%
くさづつみ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふともみはかまのように見えたのも稀有けうであった、が、その下ななめに、草堤くさどてを、田螺たにしが二つ並んで、日中ひなかあぜうつりをしているような人影を見おろすと
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それから二日ほど過ぎて、安蔵の死体は川しもで発見された。かれが片手に釣り竿を持っていたのを見ると、なにかの過失あやまちで足を踏みすべらせて、草堤くさどてから転げ落ちたのであろう。
半七捕物帳:51 大森の鶏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
根に軽くいた草堤くさづつみの蔭から、黒い髪が、ひたいが、鼻が、口が、おお、赤い帯が、おなじように、そろって、二人出て、前刻せんこく姉妹きょうだいが、黙って……襟肩えりかたで、少しばかり、極りが悪いか、むずむずしながら
若菜のうち (新字新仮名) / 泉鏡花(著)