“草臥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くたび76.2%
くたびれ17.8%
くたぶ4.2%
くたぶれ1.0%
くた0.3%
くたひれ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風呂に入って汗を流し座敷に帰って足を延べた時は生き返ったようであるが、同時に草臥くたびれが出てしもうて最早筆を採る勇気はない。
徒歩旅行を読む (新字新仮名) / 正岡子規(著)
見舞に来た隣近所の者が帰って、表の戸をおろした後、草臥くたびれ休めの茶を沸して駄菓子を食いなどして、互いに無事を祝して夜をふかした。
入江のほとり (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
ふゆ夜長よながに、粉挽こなひうたの一つもうたつてやつて御覽ごらんなさい。うたきな石臼いしうす夢中むちうになつて、いくらいても草臥くたぶれるといふことをりません。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
貴方も草臥くたぶれ、私も草臥、二人で岡の上から眺めていると、遠く夕日が沈んで行くにつれて空の色がいろいろに変りましたッけ。水蒸気の多い夕暮でしたよ。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一体行儀の好い男で、あぐらをくッてな事は殆んどなかった。いよいよ坐り草臥くたびれると立膝たてひざをした。あぐらをかくのは田舎者である、通人的でないと思っていたのだろう。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
取揃とりそろ自身じしんに持來たれば清兵衞は長兵衞に向ひ嘸々さぞ/\草臥くたひれしならん然樣さう何時までもかしこまり居ては究屈きうくつなりモシ/\御連おつれしゆ御遠慮ごゑんりよなさるなコレサたひらに/\と是より皆々くつろぎ兄弟久しぶりにての酒宴しゆえんとなり女房もそばにてしやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)