“良家”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よきしゆ25.0%
りやうか25.0%
ええし16.7%
りょうか16.7%
えゝとこ8.3%
りょうけ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
解かば足にもとゞくべき毛髮かみを、根あがりに堅くつめて前髮大きく髷おもたげの、赭熊しやぐまといふ名は恐ろしけれど、此髷これを此頃の流行はやりとて良家よきしゆ令孃むすめごも遊ばさるゝぞかし、色白に鼻筋とほりて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
キヤツとさけびてたふるゝを、見向みむきもやらずとほりしは、いうにやさしきひとの、黄楊つげくしくちびるくはへしなり。うらぶれし良家りやうかむすめの、ちゝ病氣いたつきなるに、夜半よはへるみちなりけり。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「あんたところはぼろいことしはって、良家ええしやのに、んがこんな使いせんでもよろしおまっしゃろ」
青春の逆説 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
この女の物ごし風体ふうていはどうしても良家りょうかの子女じゃない、女優のあがりか歌妓げいしゃのあがりである、それに一人でおると云うのは、旅にでも来ているのか、それともと考えて
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
今日日きょうびはパアマネントオーの一つ位掛けんことには、良家えゝとこの人と交際も出来でけまへんさかいナ。それに、何でんがナ。
俗臭 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
細君の里方さとかたでは、糟谷をえらい人と思いこみ、なお出世しゅっせする人と信じて、この結婚を名誉めいよと感じてむすめをとつがし、糟谷のほうでもただ良家りょうけの女ということがありがたくて
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)