老人夫婦としよりふうふ)” の例文
べつにもならずすべてを義母おつかさんにおまかせしてちやばかりんで内心ないしん一のくいいだきながら老人夫婦としよりふうふをそれとなく觀察くわんさつしてた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
けれどもむかしから懇意こんいものことはらずとめて、老人夫婦としよりふうふ内端うちは世話せわをしてれる、よろしくばそれへ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此二このふたつ悲劇ひげきをわつて彼是かれこれするうち大磯おほいそくと女中ぢよちゆうが三にんばかり老人夫婦としよりふうふ出迎でむかへて、その一人ひとりまどからわたしたつゝみ大事だいじさうに受取うけとつた。其中そのなかには空虚からつぽ折箱をりも三ツはひつてるのである。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)