やめ)” の例文
御同前に年はモウ四十以上ではないか、ず/\ソンナ無益な殺生はやめにしようといって、わらって分れたことがある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
留置とめおきあづけなどゝ云ふことにせられては、病体でしのねるから、それはやめにして貰ひたい。倅英太郎は首領の立てゝゐる塾で、人質ひとじちのやうになつてゐて帰つて来ない。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
陰気に成つて可かんから、話はもうやめう。さうしてもつと飲み給へ、さあ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
をかし行かれしとて思ふ如き鳥もかゝるまじまづ今日はやめに致し玉へ手柄は何時でもできる事と押止おしとゞめけれど思ひこみたる左京は更に聞き入れず思立しが吉日なり是非とも參りたしとたつての懇望こんまうなれば然程さほどに思はれなば兎も角もと手下の小賊せうぞく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
マアにもかくにもお互に実地を調べたその上の事にようと云うので、樺太の境はめずに宜加減いいかげんにして談判はやめになりましたが、ソレを私がそばから聞て居て、れは迚も仕様しようがない
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「ふん。そんなら敵討はやめにするのか」
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)