“糸経”のいろいろな読み方と例文
旧字:絲經
読み方割合
いとだて80.0%
いとたて20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向こう岸の土手では糸経いとだてを着て紺の脚絆きゃはんを白いほこりにまみらせた旅商人たびあきんどらしい男が大きな荷物をしょって、さもさも疲れたようなふうをして歩いて行った。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
彼の頬被りした海水帽かいすいぼうから四方に小さな瀑が落ちた。糸経いとだてを被った甲斐もなく総身濡れひたりポケットにも靴にも一ぱい水がたまった。彼は水中を泳ぐ様に歩いた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
飛出しざまプッツリと菅笠の上から糸経いとたてを着ている肩先へ斬込まれ、アッといいながら前へめる時、手綱が切れましたゆえ馬は驚きバラ/\/\と花野原はなのばらを駆出し逃げてく。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)