つづら)” の例文
衣装つづらに寄りかかりながら、裃をさえ取ろうともせず、源女はグッタリと坐っていた。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この番頭の日に焼けた額や、薬を入れたつづらの荷物をあがはなのところへ卸した様子は、いかに旅の苦痛に耐えて、それに又慣らされているかということを思わせる。嘉助は草鞋わらじひもを解いて上った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
源女は又も眼を閉じて、衣装つづらに身をもたせていた。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)