“独居”のいろいろな読み方と例文
旧字:獨居
読み方割合
ひとりい41.7%
どっきょ25.0%
ひとりゐ16.7%
どくきよ8.3%
ひとり8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
イヤ、視覚聴覚ばかりではない、脳細胞そのものが病気にかかっているのではないだろうか。こんな山の中の独居ひとりいがいけないのかも知れぬ。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
むしろ独居どっきょの生活こそ下僚からもいぶかられている。——いや、そう思ったのは、すでに王婆の口舌こうぜつに口説き落されていたものといえよう。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
静かな夏の日の独居ひとりゐが私の心をまた小さな仙人掌さぼてんの刺のうへに留らせ、黄色い名も知れぬ三ツの花のうへにしみじみと飛びうつらす。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ギッシングのやうに独居どくきよを好む人は特別だとふかも知れないが、英国人の自由を愛する念と云つたら、ほとんど第二の天性として一般に行き渡つてゐるのだから、強制徴兵に対する嫌悪の情は
点頭録 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
窓をすかして、独居ひとりの時、かの可哀あわれこけいたる青楓の材を見れば、また姉上の憂目を訴えたまいしがごとく思われつつ、心いたく惑いてつむりの苦しきが、いずれか是なる、いずれか非なる。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)