爪立つまだて)” の例文
わしたゞ呆気あつけられてると、爪立つまだてをして伸上のびあがり、をしなやかにそらざまにして、二三たてがみでたが。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ときすべての樹木じゆもくやそれから冬季とうきあひだにはぐつたりといてすべての雜草ざつさう爪立つまだてしてたゞそらへ/\とあたゝかなひかりもとめてまぬ。つちがそれを凝然ぢつきとめてはなさない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
怪我人等けがにんらたゞ凝然ぢつとして醫者いしや熟練じゆくれんしたもとを凝視ぎようしした。勘次かんじ他人ひとうしろから爪立つまだてをした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)