波蘭ポーランド)” の例文
パデレウスキイといへば波蘭ポーランドの聞えた音楽家だが、最近米国に渡つた時、ある日勃士敦ボストン停車場ていしやぢやうで汽車を待ち合せてゐた事があつた。
土耳古トルコ人にもせるびや人にも諾威ノウルエー人にも波蘭ポーランド人にも、ぶらじりあんにもタヒチ人にも、そして日本人にも第二の故郷である異国者の自由港。
波蘭ポーランド和蘭オランダ加奈陀カナダ諾威ノルーウェー、等の国人より成り、毎週一回二時間位の部長会議を開き、各種の問題を打合せまたは討議する。
ブロニスラウ・フーベルマンは、パデレフスキー、ゴドフスキーらと共に、波蘭ポーランドの生んだ大芸術家の一人だ。
つまり一八八一年の猶太人虐殺ポグロムの際に、波蘭ポーランドグロジスクの町の猶太人ジュウ十二宮ゾーディアックに光を当てて、隣村に危急をしらせたという史実があるほどだし……、それに
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
その頃波蘭ポーランドの革命党員ピルスウツキーという男が日本へ逃げて来て二葉亭をたずねて来た。その外にも二葉亭をたよって来た露国の虚無党亡命客が二、三人あった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
波蘭ポーランドとプロシャとオーストリアから十一万人、これに仏領各地から出さしめた軍隊を合せて七十万人に、加うるに予備隊を合して総数百十万余人の軍勢をドレスデンへ集中させた。
ナポレオンと田虫 (新字新仮名) / 横光利一(著)
しかし先きへ進むにつれて、だんだんあたりがひらけ、木立が疎らになつて、これまで祖父が波蘭ポーランド彼方むかふでも、つひぞ見たことのないやうな、恐ろしくひろびろとしたところへ出た。
波蘭ポーランド人、シュレシウィッヒュ・ホルスタイン人、ハノーヴァー人の如きがある。
春秋に展覧会の開かれるグラン・パレーの入口は真黒くしまっていて、プチ・パレーの方に波蘭ポーランドの工芸品展覧会の雪の山を描いたポスターが白い窓のように几帳面きちょうめんな間隔を置いて貼られてある。
巴里祭 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
くに識者の国防的観念に、一大刺激を与えたるもの、実に露国の北辺を侵擾したるに拠る。けだし露国の警を報じたるは、明和八年(千七百七十一年)露国西比利亜シベリア流竄りゅうざん者、波蘭ポーランド人アウスよりはじまる。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
露西亜人や波蘭ポーランド人らしい名前ばかりの並んでいる下へ自分の名前をぶきっちょな羅馬ローマ字で書きつけているうちに、クリスマスなんかを一向楽しいとも思ったことのない私であったが、なんだか不意に
旅の絵 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
土耳古トルコ人もセルビヤ人も諾威ノウルエー人も波蘭ポーランド人も、ぶらじりあんもタヒチ人も「紳士である」いぎりす人も、「あんまり紳士でない」亜米利加アメリカ人も——。
波蘭ポーランドの滅亡史を読んだ事のある者で、国士コスチウスコオの思ひせまつた苦衷に、涙を流さないものはたんとあるまい。
波蘭ポーランド独立後、選ばれて初代の大統領となり、外務大臣を兼ねて、よく今日の波蘭ポーランドの繁栄を築くのもといとなったことも、また大方の知っておられる筈のことである。
そうして、普魯西プロシヤから波蘭ポーランドを経て、魯西亜オロシャの本土に入り、それからは果てしのない旅を続けました。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
だが、世間にはまた働く貴族といふ者があるにはある。五ヶ国語を話してトーマス・クックの案内人を勤める伊太利イタリー男爵もあれば刺繍ししゅうとピアノを教へる嫁入学校をこしらへて一儲ひともうけする波蘭ポーランド伯爵もある。
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
共和国になりかゝらうとしてゐる波蘭ポーランドでは、その最初の大統領に洋琴家ピヤニストのパデレウスキイ氏を選んださうだ。
ところで、旗太郎さん、波蘭ポーランドことわざに、提琴奏者ヴァイオリニストは引いて殺す——と云うのがあるのを御存じですか。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
彼がかつて波蘭ポーランドの大統領であったといったような、そんな簡単な理由ではあるまいと思う。
するともう君は巴里人パリジャンという一個の新奇な生物に自然化しているのだ。君ばかりじゃない、土耳古トルコ人もせるびや人も諾威ノウルエー人も波蘭ポーランド人もブラジリアンもタヒチ人も亜米利加アメリカ人も——。
何時だつたか、清朝の光緒皇帝がまだ達者でゐた頃、波蘭ポーランドの或るヴアイオリン弾きが聘ばれて御前演奏をやつたことがあつた。音楽家は幾つか名高い小曲を弾いた。
茶話:12 初出未詳 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
波蘭ポーランド生れのピアノ弾き、ヨセフ・ホフマンは六歳の時にピアノの初演奏をしたといふ程あつて、早熟者の多い音楽家のなかでも、とりわけ早熟の天才として名高い男だつた。
波蘭ポーランド共和国の今の大統領パデレウスキイ氏が秀れた洋琴家ピヤニストである事は知らぬ人もあるまい。