“油蟲”の読み方と例文
新字:油虫
読み方割合
あぶらむし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「町内の油蟲あぶらむし——釣鐘つりがねの勘六が、血だらけの匕首あひくちを持つて、ぼんやり立つてゐるところを、多勢の人に見られてしまつたんで」
それははねあかいので赤蠅あかばへ土地とちではいつてる。はひでは油蟲あぶらむしくのはどうも出來できなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
こはいのがごそりとげると……靴下くつしたならまだい「なに體裁ていさいなんぞ、そんなこと。」邊幅へんぷくしうしないをとこだから、紺足袋こんたびで、おやゆびさきおほきなあなのあいたのが、油蟲あぶらむしはさんだごとあらはれた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)