極楽浄土ごくらくじょうど)” の例文
船室にりて憂目うきめいし盲翁めくらおやじの、この極楽浄土ごくらくじょうど仏性ほとけしょうの恩人と半座はんざを分つ歓喜よろこびのほどは、しるくもその面貌おももちと挙動とにあらわれたり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかるにこまったことにこの両親りょうしんは、きつい仏教ぶっきょう信者しんじゃであっため、わがはや極楽浄土ごくらくじょうどけるようにと、あさばんにおきょうげてしきりに冥福めいふくいのってるのじゃ……。
しばらくこちらで極楽浄土ごくらくじょうどゆめなりとせて仏式ぶっしき修行しゅぎょうさせるのもかえってよいでもあろう。
わたくしどもはべつ平生へいぜいあつ仏教ぶっきょう信者しんじゃというのでもなかったのでございますが、可愛かわい小供こどもうしなった悲歎ひたんのあまり、阿弥陀様あみださまにおすがりして、あのはや極楽浄土ごくらくじょうどけるようにと