時期とき)” の例文
其他そのた手段しゆだんでは、到底とうてい今日けふ明日あすに、このしま出發しゆつぱつする方法てだてもありませんから、むをず、ある時期ときまでは、吾等われら一行いつかうともに、この絶島ぜつたう御滯在ごたいざいほかはありません。
然しね、そんな場合になつたからと云つても、自分の心さへ確固しつかりしてゐたら、また如何とかならうから、そしたら常々お前の言つてたやうに豪くなる時期ときが來んとも限らん。
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
今御身が痍を見るに、時期ときおくれたればやや重けれど、今宵こよいうちには癒やして進ずべし。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
若い時期ときは早く過ぎて行くものです。享楽しようではありませんか。妾はいつでもお供をします。あなたには早く決心なされて、陰気な、無気力な、生き甲斐のない、ご両親の家などお出なさいまし。
十二神貝十郎手柄話 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼等の結婚もその時期ときに当たっていた。
しからば、君等きみらある時期ときまで、このしま滯在たいざいせねばなりません。』と斷乎だんこ言放いひはなつた。