“文机”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふづくえ80.0%
ふづくゑ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左手の前方には、墨黒々と不細工ぶさいくな書院風の窓が描かれ、同じ色の文机ふづくえが、そのそばに角度を無視した描き方で、据えてあった。
押絵と旅する男 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
傍らの文机ふづくえや文庫から手まわりの物を取って、腰に帯びたり、懐紙をふところへ納めてみたり、まるで空耳そらみみに聞いているかのような容子ようすに見えた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平常つね部屋へやりかゝる文机ふづくゑ湖月抄こげつせうこてふのまき果敢はかなくめてまたおもひそふ一睡いつすゐゆめ夕日ゆふひかたぶくまどすだれかぜにあほれるおとさびし。
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
塵ひとつ月に留めじと思ふなり黝朱うるみぬりさや文机ふづくゑ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)