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故
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な
ふりがな文庫
“
故
(
な
)” の例文
「抜地獄」と称するこの寮の秘密を、お露は
故
(
な
)
き父から聞いて知っていたのである。が、彼女もその富を
享楽
(
きょうらく
)
する機会を与えられなかった。
釘抜藤吉捕物覚書:07 怪談抜地獄
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
あたしは、それから夕方までを、
故
(
な
)
き夫の
隠匿
(
いんとく
)
している財産探しに
費
(
ついや
)
した。茶の間から始まって、寝室から、書斎の本箱、机の
抽斗
(
ひきだし
)
それから
洋服箪笥
(
ようふくだんす
)
の中まで、すっかり調べてみた。
俘囚
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
故
(
な
)
き高阪郡兵衛殿といい、また山県大蔵殿といい、いずれも随分真面目だのう」
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
訴訟用で諸国から出府する者のための
公事
(
くじ
)
宿と、普通の商人宿を兼ねていて、間口も広く、格式も相当高く、まず界隈での
老舗
(
しにせ
)
だったが三年前に亭主が
故
(
な
)
くなって今は女主人お美野、これは
釘抜藤吉捕物覚書:13 宙に浮く屍骸
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ま、お美野さんがお
故
(
な
)
くなりになったとすりゃあ、ちょっくら蔵前へ走らせたでごぜえやしょうな。常磐津の名取りで文字若さんてえ女が、お美野さんの妹さんでね、
三好代地
(
みよしだいち
)
に稽古場の看板を
釘抜藤吉捕物覚書:13 宙に浮く屍骸
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
“故”の意味
《名詞》
(ふる)使い古したもの。おさがり。
(ふる)年を経たこと。
(ふる)以前のもの。
(ゆえ、体言や活用語の連体形などに付いて用いられる)理由。わけ。特別な事情。
(ゆえ)由緒。
(ゆえ)おもむき。
(ゆえ)縁故。
(ゆえ)故障。
《形容動詞》
(ことさら)故意に。わざと。わざわざ。
(ことさら)とりたてて。とりわけ。特に。格別。
(出典:Wiktionary)
故
常用漢字
小5
部首:⽁
9画
“故”を含む語句
何故
故郷
事故
故障
故意
其故
縁故
故々
故家
所故
反故
故里
故事
故国
故人
物故
故主
何故々々
故買
故國
...