戰々わな/\)” の例文
新字:戦々
見るに折節をりふし土藏どざう普請ふしんにて足代あししろの掛り居たればこれ僥倖さいはひと其足代よりのぼりしが流石さすが我ながらにおそろしく戰々わな/\慄々ふるへる
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
願ふことはよもあるまじ然らば憑司はうたがひなきにあらじ依て手錠てぢやう申付ると有ければ憑司は戰々わな/\ふるひ出し何か云んとする所だまれと一せいしかられて蹲踞うづくまりしぞ笑止せうしなる又大岡殿は榊原家の留守居るすゐへ向はれ此度の一條吟味懸ぎんみがかり三人の役人は其方へ屹度きつと預けおつて呼出すべしと言渡いひわたされたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
己れ此上にもいつはらんとならば水火の責にかけいはするどうじやとおほせに流石さすがの庄兵衞もおどろいろ蒼然あをざめ戰々わな/\ふるひ出だし一言の答へもなし大岡殿何じや己れつみふくせしやと云るゝ時庄兵衞はなほのがるゝだけのがれんと思ひ私しまつたく然樣さやうなる覺えは之なしと申により大岡殿かく兩人は罪にふくしたれ共此上にもあらそ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)