“懐胎”のいろいろな読み方と例文
旧字:懷胎
読み方割合
かいたい40.0%
くわいたい20.0%
みごも10.0%
みもち10.0%
もうけ10.0%
やど10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ねんではまだわからないというので、さらに二ねんほどつことになりましたが、しかしそれがぎても、矢張やは懐胎かいたい気配けはいもないので、とうとう実家じっかでは我慢がまんがしれず
今暫らく発表を見合みあはし呉れよ、今郷里の両親に御身おんみ懐胎くわいたいの事を報ぜんには、両親とても直ちに結婚発表を迫らるべし、発表は容易なれども、自分の位地として
母となる (新字旧仮名) / 福田英子(著)
これでもなく懐胎みごもって、おとこでもうまれれば、なんのことはないのでございますが、そこがままならぬ浮世うきよならいで、一ねんっても、二ねんぎても、三ねんれても、ドウしても小供こどもうまれないので
懐胎みもちの様子はなかったが、取逆上とりのぼせて少し気が変になったらしく、昼でも行灯を点けておいたり、草履を縁側へブラ下げたり、無暗むやみに逃出そうとしたり
どころなき身なれば結句よき死場処と人目を耻ぢぬやうに成りけり、にがにがしき事なれども女の心だて悪るからねば檀家の者もさのみはとがめず、総領の花といふを懐胎もうけし頃
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
秀吉は、母の気遣きづかいが身にこたえている。また、幼少のひよわかった原因も知っている。ほとんど、喰べたり喰べなかったりの貧乏中に懐胎やどって、その育ちざかりも窮乏のどん底であった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)