“取逆上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とりのぼせ60.9%
とりのぼ39.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妹分といふことにして、三年も唯でコキ使はれた上、深く言ひかはした好い男の安五郎を横取りされると、十八や十九の娘でも、ツイ取逆上とりのぼせせるよ。
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
其時そのとき茫乎ぼんやりと思ひ出したのは、昨夜ゆうべの其の、奥方だか、姫様ひいさまだか、それとも御新姐ごしんぞだか、魔だか、鬼だか、おねやへ召しました一件のおやかただが、当座はただかっ取逆上とりのぼせ
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
現に藤枝蔵人様も、あの手紙を見ると、三十一年目でわが子に逢う嬉しさに取逆上とりのぼせ、謎のような事を言って飛んで行ったそうです
余りの事に、取逆上とりのぼせさしったものと見えまして、喜太郎様はその明方、裏の井戸へ身を投げてしまわしった。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)