“逆上気味”の読み方と例文
旧字:逆上氣味
読み方割合
のぼせぎみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
逆上気味のぼせぎみのお勢をなだめて訊いてみると、泥棒は暁方あけがた入ったものらしく、お勝手口をコジ開けて、お勢の枕元から、金唐革きんからかわの小さい手箱を持出し、路地で打ち割って
伊沢とひざを並べて坐りでもすると、何となしぽっとした逆上気味のぼせぎみになり、自分の気持を婉曲えんきょくに表現することもできず、品よくもたれかかるすべも知らないだけに、一層牴牾もどかしさを感ずるのだった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
男ばかりの電車は、少し逆上気味のぼせぎみけもののやうに風を切つて飛んだが、やつ大物だいもつまで来て一人の女を乗せる事が出来た。女といふのは、四十ちかい、四角い顔をした、愛国婦人会の幹事でもしさうな女だ。