御近所ごきんじよ)” の例文
三月さんぐわつのはじめ、御近所ごきんじよのお醫師いしやまゐつて、つゝましく、しをらしく、たゞあま見榮みばえのせぬをとこうでをあらはにして、神妙しんめう種痘しゆとうませ
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おや/\それくお入来いでだ、さア/\此方これへ、うも御近所ごきんじよながら、御無沙汰ごぶさたをしました、貴方あなた毎日まいにちくおかせぎなさるね朝も早くおきて、だから近所でもお評判へうばんうごすよ。
八百屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
なに貴女あなた男同士をとこどうしだ、とうかすると、御近所ごきんじよづから、町内ちやうないでは錢湯おゆやなかで、素裸すつぱだか初對面しよたいめん挨拶あいさつをすることがありますよ……
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
たゝみをあげませう。濱野はまのさん……御近所ごきんじよかた、おとなりさん。」「さわぐなよ。」とはいつたけれども、わたしむねがドキ/\して、かべほゝしつけたり、たゝみでたり、だらしはないが
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)