御詣おまい)” の例文
そなたはづかなかったであろうが、じつはそなたがまだ可愛かわいらしい少女姿しょうじょすがたでこの八幡宮はちまんぐう御詣おまいりなされた当時とうじから、わしはようそなたをぞんじてる……。
河上家代々の墓をつえたたいても、手でり動かしても浩さんはやはり塹壕の底にているだろう。こんな美人が、こんな美しい花をげて御詣おまいりに来るのも知らずに寝ているだろう。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)