ゆか)” の例文
廻りて通らず切石きりいし下山しもやまと急ぎ來りしが猶身延へもゆか萬澤まんざはの御關所へかゝりしが是又手形なくては通行ならず依て此處をも廻り道を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それぢやアくるませよう、うして浅草あさくさ観音くわんおんさまへれてゆかう。とこれから合乗あひのりで、蔵前通くらまへどほりから雷神門かみなりもんきはくるまり、近「梅喜ばいきさん、これ仲見世なかみせだよ。梅「へゝえ何処どこウ……。 ...
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
やっと四日間の父の逗留を三五年ほどになやみくらし、これでわしが雑用もと出立際にのこしゆかれた金の、思ったより多額なのに勇気が出て、父を上野まで送ったその日の暮れるのを待たず
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
下りける爰に傳吉が妻お專はをつと入牢じゆらうなしたる日より種々に心をいため如何はせんと野尻の與惣次方へも知らせてかく相談さうだんせんと思ひ直に野尻の與惣次方へゆかんと支度したく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ゆかずして大井川の川下へ掛り九助方へ立寄んと致せし者なるやといはるゝにれば私し妻儀は水田屋藤八親族の者に候へば同人方へ立寄り夫より同人むこの水呑村名主九助の方へも立寄候心得にて大井川を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)