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彼方
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むかふ
ふりがな文庫
“
彼方
(
むかふ
)” の例文
お前さん、あの、うちの耕地の
彼方
(
むかふ
)
にある森を知つておいでだらう。そしてその森のむかふの、広い草地もおほかたは知つておいでだらう。
ディカーニカ近郷夜話 後篇:04 イワン・フョードロヸッチ・シュポーニカとその叔母
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
厨房
(
だいどころ
)
は
隅
(
すみ
)
から
隅
(
すみ
)
まで
烟
(
けむり
)
で一ぱいでした、
公爵夫人
(
こうしやくふじん
)
は
中央
(
まんなか
)
の三
脚几
(
きやくき
)
に
凭
(
よ
)
つて
坊
(
ぼ
)
ッちやんに
乳
(
ちゝ
)
を
飮
(
の
)
まして
居
(
ゐ
)
ました、それから
料理人
(
クツク
)
は
圍爐裡
(
ゐろり
)
の
彼方
(
むかふ
)
で
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
もう葉を失つて枯れ黒んだ豆がショボ/\と泣きさうな姿をして立つて居たりして、其の
彼方
(
むかふ
)
に古ぼけた勾配の急な
茅屋
(
かやや
)
が二軒三軒と飛び/\に物悲しく見えた。
観画談
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
眉毛
(
まゆげ
)
を
長
(
なが
)
く、
睫毛
(
まつげ
)
を
濃
(
こ
)
く、
彼方
(
むかふ
)
を
頸
(
うなじ
)
に、
満坐
(
まんざ
)
の
客
(
きやく
)
を
背
(
せ
)
にして、
其
(
そ
)
の
背
(
せな
)
の
方
(
はう
)
は、
花輪
(
はなわ
)
が
隔
(
へだ
)
てゝ、
誰
(
だれ
)
にも
見
(
み
)
えない。——
此方
(
こなた
)
に
斜
(
なゝめ
)
くらゐな
横顔
(
よこがほ
)
で、
鼻筋
(
はなすぢ
)
がスツとして、
微笑
(
ほゝゑ
)
むだやうな
白歯
(
しらは
)
が
見
(
み
)
えた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
図の上半部を成してゐる
江
(
え
)
の
彼方
(
むかふ
)
には
翠色
(
すゐしよく
)
悦ぶべき遠山が見えてゐる、其手前には丘陵が起伏してゐる、其間に層塔もあれば
高閤
(
かうかふ
)
もあり、黒ずんだ欝樹が蔽ふた岨もあれば
観画談
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
しかし先きへ進むにつれて、だんだんあたりがひらけ、木立が疎らになつて、これまで祖父が
波蘭
(
ポーランド
)
の
彼方
(
むかふ
)
でも、つひぞ見たことのないやうな、恐ろしくひろびろとしたところへ出た。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:06 紛失した国書
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
其の蝙蝠傘の
此方
(
こつち
)
は自分が握つてゐるが、
彼方
(
むかふ
)
は真の親切者が握つてゐるのだか狐狸が握つて居るのだが、妖怪変化、悪魔の類が握つてゐるのだか、何だか彼だかサッパり分らない
黒闇〻
(
こくあん/\
)
の中を
観画談
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
“彼方”の意味
《名詞》
いずれも離れた場所の意
かなた
あちら
あっち
あなた
(出典:Wiktionary)
“彼方”の解説
『彼方』(かなた、Là-Bas)は、フランスの作家、J・K・ユイスマンスによる長編小説。
日本語版は田辺貞之助訳によるもの(創元推理文庫、改版2002年)が刊行されている。
(出典:Wikipedia)
彼
常用漢字
中学
部首:⼻
8画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“彼方”で始まる語句
彼方此方
彼方是方
彼方側
彼方向
彼方岸
彼方様
彼方詰
彼方此處