“延元”の読み方と例文
読み方割合
えんげん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
懐良王は、後醍醐ごだいご帝の皇子、延元えんげん三年、征西大将軍に任じ、筑紫つくし鎮撫ちんぶす。菊池武光きくちたけみつこれに従い、興国こうこくより正平しょうへいに及び、勢威おおいに張る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ただ暗い冬の夜と、寒々しい枯野のなかを、湊川の水音は淙々そうそうとすぐそこに聞える。——建武けんむ延元えんげんたけびを思わすような風の声もして。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
尊氏、直義その後を追うて、西上するや、建武の功臣たる赤松則村のりむらなど、官軍に叛いて尊氏に応じ、東西から京都に迫つたので、天皇は延元えんげん元年正月一日、難を比叡山に避け給うた。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)