居眠ゐねぶ)” の例文
もよほしけるされど始めて宿り心も知れざる家なれば吉兵衞は氣をはりれども我しらしきりに居眠ゐねぶりけるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そろへて申すにぞ傳吉も佛前へそなへ夫より夜食やしよくすみて傳吉は今こそ我家へ立ち歸りしゆゑこゝろ落付おちつ草臥くたびれ出しにやこくり/\と居眠ゐねぶりけるを叔母は見るより傳吉どのもさぞつかれしならんお梅やとこ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
開き呵々から/\と打笑はれ我今朝よりの吟味につかれしにや居眠ゐねぶり居て只今汝が申せしこと委敷くはしくは聞取り得ざりし然りながら此程召捕めしとらへたる吾助と云る者は今日白状に及びたるが死罪しざいに成べき程の罪にもあらず依て明後日みやうごにち未刻やつどき追放つゐはう申付る筈なり汝等が尋ぬる吾助とやらは必定ひつぢやうちがひならんうたが
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)