“寒国”のいろいろな読み方と例文
旧字:寒國
読み方割合
かんこく66.7%
かんごく33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
されば暖国だんこくの人のごとく初雪を吟詠ぎんえい遊興いうきようのたのしみはゆめにもしらず、今年ことしも又此雪中ゆきのなかる事かと雪をかなしむ辺郷へんきやう寒国かんこくうまれたる不幸といふべし。
よめはうちゑみつゝしうとめにかくといへば、姑はにはか土産みやげなど取そろへるうちよめかみをゆひなどしてたしなみ衣類いるゐちやくし、綿入わたいれ木綿帽子もめんばうし寒国かんこくならひとて見にくからず
寒国かんごくでは、うしてつたところがある。これはなつ待遇もてなしちがひない。贅沢ぜいたくなものだ。むかし僭上せんじやう役者やくしや硝子張がらすばり天井てんじやうおよがせて、仰向あふむいてたのでさへ、欠所けつしよ所払ところばらひをまをしつかつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)