“密雲”の読み方と例文
読み方割合
みつうん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ようやく村はずれに来た頃は、もういつの間にか見えなくなって、恨めしそうに、ふり仰ぐ空は、おなじ灰色の密雲みつうんである。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
暗灰色の密雲みつうんは、みっしりと空をめ、褪色たいしょくした水彩画のようなあたりには「豊さ」というものは寸分も見出せなかった。
自殺 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
いまはそれさへ天涯でんがい彼方かなたちて、見渡みわたかぎ黒暗々こくあん/\たるうみおも、たゞ密雲みつうん絶間たへまれたるほしひかりの一二てん覺束おぼつかなくもなみ反射はんしやしてるのみである。