夏侯惇かこうじゅん)” の例文
号令し給い、その第一陣として、夏侯惇かこうじゅん、そのほか十余将の御幕下に、五万の兵を授けられ、はやこれまで参ったものでござりまする
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
側面攻撃に出た曹軍の夏侯惇かこうじゅん曹洪そうこうの両大将は、急に、軍を転回するいとまもなく、さんざんに討ちなされて潰乱かいらんまた潰乱のさんを呈した。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「味方の先鋒の大将橋甤きょうずいは、惜しくも敵方の先手の大将夏侯惇かこうじゅんとわたりあい、乱軍のなかにおいて、馬上より槍にて突き伏せられました」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さらばいて、小沛の危急を救え」とばかり、まず夏侯惇かこうじゅん呂虔りょけん李典りてんの三名を先鋒に、五万の精兵をさずけ、徐州の境へ馳せ向かわした。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(——急に、魏公が、あなたと夏侯惇かこうじゅんのおふたりに内々密議をはかりたいとのお旨である。すぐ府堂までお越しありたい)
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曹仁、李典、夏侯惇かこうじゅん楽進がくしん、張遼、許褚きょちょ、——などの陣々騎歩もすべてその方向を一にして、長坂坡ちょうはんはへ迫って来た。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
折からまた、夏侯惇かこうじゅんその他、曹操幕下の勇将が六人もここへ集まった。——今こそ呂布をにがすなとばかりにである。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伝え聞く、侯恩は、かの猛将夏侯惇かこうじゅんの弟であり、曹操の側臣中でも、もっとも曹操に愛されていた一名といえる。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
襄陽を守っていた夏侯惇かこうじゅんも、曹仁の兵符を見ては、疑っているいとまもなく、直ちに城を出で、荊州へ走った。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
易州に陣取ったまま、曹軍は依然、動かずにあったが、夏侯惇かこうじゅん張遼ちょうりょうなどは、その間、しばしば曹操へ諫めた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼に備えがなかったら知らないこと、あらかじめかかることもあろうかと、手具脛てぐすねひいていた曹仁や夏侯惇かこうじゅんの正面へ寄せて行ったので敗れたのは当然だった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山の麓まで来ると、旗下の夏侯惇かこうじゅんが数十騎をつれて逃げのびて来たのに出会った。味方の手負いと討死は、全軍の半分以上にものぼった。——惨憺たる敗戦である。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——自分らは沛国譙郡はいこくしょうぐんの人、夏侯惇かこうじゅん夏侯淵かこうえんという兄弟の者ですが、手兵三千をつれてきました」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とはいえ、白河の激水に、夏侯惇かこうじゅん、曹仁のともがらを奔流の計にもてあそび、博望の谿間たにまにその先鋒を焼きただらし、わが軍としては、退くも堂々、決して醜い潰走はしていません。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
左列の于禁うきん徐晃じょこうのふたりは、いにしえ岑彰しんほう馬武ばぶにも勝る器量をそなえ、夏侯惇かこうじゅんは、軍中の第一奇才たり。曹子孝そうしこうは、平常治策の良能、世間の副将というべきか。——どうだ、学人。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また、襄陽城の守備としては、夏侯惇かこうじゅんをあとに留め、合淝地方は、ことに、重要な地とあって、それへは、張遼を守りに入れた。さらに楽進がくしん李典りてんの二名を副将としてそれに添えた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
われわれを追いかけてきたのは夏侯惇かこうじゅん夏侯淵かこうえんの一部隊にすぎません。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
郊外にある夏侯惇かこうじゅんの陣地まで急を告げに行くつもりだったろう。ところが、道を間違えて、彼方此方、馳けまわるうち、肩のきずからあふれ出る血しおに、眩暈めまいをおぼえて、また馬を捨ててしまった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また東南たつみよりは徐晃じょこうの騎馬隊、西南よりは楽進がくしん弩弓隊どきゅうたい、東北よりは夏侯惇かこうじゅんの舞刀隊、西北いぬいよりは夏侯淵の飛槍隊など、八面鉄桶てっとうかたちをなしてその勢無慮むりょ十数万——その何十分の一にも足らない張飛
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夏侯惇かこうじゅんは、襄陽から追い落されて、樊城はんじょうへ引籠った。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのうち城外五里の地に屯している夏侯惇かこうじゅんの三万騎も
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)