まどか)” の例文
新字:
かしこにてはが願ひも備はり、熟し、まどかなり、かの球においてのみこれが各部はその常にありしところにとゞまる 六四—六六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
夜毎の月も數へ盡して、まどかなる影は二度まで見たるに、身の願の滿たん日は何れの頃にや。頼み甲斐なき懸橋かけはし
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
でも、これで見るともうその頃橘之助は先代まどかといっしょになり、名古屋へ去っていたのだろうか。
随筆 寄席囃子 (新字新仮名) / 正岡容(著)
月は、まだまどかではないが、花は既に爛熳と咲きみだれてゐる。東山を、月光の裡にのぞむ五條鴨の河原に近き渡邊渡の邸の寢殿。花を見るためか、月を見るためか、簾は掲げられてゐる。
袈裟の良人 (旧字旧仮名) / 菊池寛(著)
まどかなる滄溟わだのはらなみ卷曲うねり搖蕩たゆたひ
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
翌年の夏の新守座出演は、水死した先代たちばなまどかが助演で、滋味ある「天災」や「三味線栗毛」の話風は、豊麗な六歌仙の踊りとともに、悠久に私の目を耳を離れまい。
わが寄席青春録 (新字新仮名) / 正岡容(著)
青海せいかいの簾高く捲き上げて、前に廣庭を眺むる大弘間、咲きも殘らず散りもはじめず、欄干おばしま近く雲かとまがふ滿朶の櫻、今を盛りに匂ふさまに、月さへかゝりて夢の如きまどかなる影、朧に照り渡りて
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
秋萩あきはぎ葉末はずゑに置ける露のごと、あだなれども、中に寫せる月影はまどかなる望とも見られぬべく、今の憂身うきみをつらしとかこてども、戀せぬ前の越方こしかたは何を樂みに暮らしけんと思へば、涙は此身の命なりけり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
七代圓太郎——先代橘のまどか門下。百圓より七代目圓太郎たり。
随筆 寄席囃子 (新字新仮名) / 正岡容(著)