“剖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さ51.5%
あば24.2%
わか9.1%
わり6.1%
きり3.0%
さば3.0%
ひら3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
剖(さ)いて見ると好(よ)き麦粒が満ちいる。長者大悦して倉に納(い)れると溢(あふ)れ出す。因って親族始め誰彼に分って合国一切恩沢を蒙った。
そいつを利用した烏組だもの、二つの出入り口へ固めを付け、人を配って剖(あば)かれないように、仕組んでいるのは当然じゃアないか。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
かう言ふ内容に対する考への変化が段々縁語・かけ詞を発達させて、首尾交錯して剖(わか)つことの出来ないのを特徴とする様な病的な修辞法が出来て来たのである。
日本文章の発想法の起り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
明(みん)の万暦(ばんれき)の初(はじめ)閩中(みんちゆう)連江といふ所の人蛤を剖(わり)て玉を得(え)たれども不識(みしらず)これを烹(に)る、珠(たま)釜(かま)の中に在(あり)て跳躍(をどりあがり)して定(さだまら)ず、火光(くわくわう)天(そら)に燭(もゆ)、里人(さとびと)火事(くわじ)ならんと驚(おどろ)き来りてこれを救ふ。
葦村はいまだ繁らず榛の木の青葉がくれに葭剖(きり)の鳴く
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
細い、霜を立てたように、お冬が胸に合せた両掌(りょうて)を、絹を裂くばかり肩ぐるみ、つかみ伸(の)しに左右へ剖(さば)いた。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
母はなり振り関(かま)わず料理手になり、しまを相手に、この魚を刺身にしてみたり、塩焼にしてみたり、沢山獲れた場合には剖(ひら)いて大きな干物を拵えて、父の部屋の二階の窓まで釣って干しました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)