“出尻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
でっちり80.0%
でつちり20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつものようにお台所へ下ってお末の出尻でっちりと一所に頂くべいとね、後退うしろじさりに出ようとすると、愛吉さん一ツあげましょうかと、お夏さんが言ったんです。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
出尻でっちり清兵衛、小仏小兵衛、長兵衛部下の錚々たる子分が、復讐の一念懲りかたまり、水野屋敷へ切り込んだが、不幸にも失敗をした揚句、一同遠島に処せられても、徳川直参という所から
二人町奴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ひげ旦那だんなは、まゆうすい、ほゝふくれた、くちびるあつい、目色めつきいかつ猛者構もさがまへ出尻でつちりで、ぶく/\ふとつた四十ばかり。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
父樣とうさまさむいから、ひたした手拭てぬぐひで、ひたひこすつて、かたへまはして、ぐしや/\と背中せなかたゝきながら、胴震どうぶるひおよんで、くだん出尻でつちりすわらぬところは、落武者おちむしやが、野武士のぶしがれたうへこと難儀なんぎ
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)