出尻でっちり)” の例文
いつものようにお台所へ下ってお末の出尻でっちりと一所に頂くべいとね、後退うしろじさりに出ようとすると、愛吉さん一ツあげましょうかと、お夏さんが言ったんです。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
出尻でっちり清兵衛、小仏小兵衛、長兵衛部下の錚々たる子分が、復讐の一念懲りかたまり、水野屋敷へ切り込んだが、不幸にも失敗をした揚句、一同遠島に処せられても、徳川直参という所から
二人町奴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
尻端折しりはしょりの脚をすってん、ねるがごとく、二つ三つ、舞台をくるくると廻るや否や、背後うしろ向きに、ちょっきり結びの紺兵児こんへこ出尻でっちりで、頭から半身また幕へくぐったが
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ところが、どうして、びっこで、めっかちで、出尻でっちりで、おまけに
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)