“六十”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むそ28.6%
むそじ28.6%
ろくじふ28.6%
ろくとう14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昔上田秋成は年頃いたづきけるふみ深き井の底に沈めてかへり見ず、われはそれだに得せず。ことし六十むそあまり二つの老を重ねて白髮しらがかき垂り齒脱けおち見るかげなし。
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
町の西端にしはずれに寺ありてゆうべゆうべの鐘はここより響けど、鐘く男は六十むそじを幾つか越えしおきななれば力足らずえだえのは町の一端はしより一端はしへと、おぼつかなく漂うのみ
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
人數にんずのそそくさに此女中このぢよちゆうと、ほかには御飯ごはんたきらしき肥大女ふとつちよおよび、其夜そのよりてよりくるまばせて二人ふたりほどきたりしひとあり、一人ひとり六十ろくじふちかかるべき人品じんぴんよき剃髮ていはつ老人らうじん
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
石切いしきりの仕事は今は自由労働である。好きなだけ働く。つまり採掘の本数で賃銀を受ける。標準は「五十ごとう」といって幅一尺、厚み五寸、長さ三尺である。これに準じ「四十よんとう」とか「六十ろくとう」とかいう。
野州の石屋根 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)