“入(せ)” の例文
「そんぢや、今度(こんだ)澤山(しつかり)入(せ)えびやな、俺(お)ら碌(ろく)に飮(の)んもしねえで、怒(おこ)られちやつまんねえな」土瓶(どびん)を手(て)にした婆(ばあ)さんは笑(わら)ひながらいつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「まだ其處(そこ)で引(ひ)つくるけえしちや大變(たえへん)だぞ、戸棚(とだな)へでも入(せ)えて置(お)け」勘次(かんじ)は復(ま)た注意(ちうい)した。卯平(うへい)は藥罐(やくわん)の湯(ゆ)を注(つ)いで三杯(ばい)を喫(きつ)した。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「勘次(かんじ)さんそんでも入(せ)えんなよ、毒(どく)だつちんだから、俺(おれ)折角(せつかく)別(べつ)にしてたんだから」お品(しな)は少(すこ)し身(み)を起(おこ)し掛(か)けていつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)