休茶屋やすみぢやや)” の例文
さういふ休茶屋やすみぢややには、きまりで『御嶽講おんたけかう』の文字もじめぬいたきれがいくつも軒下のきしたるしてありました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
蘿月らげつは休まず歩きつゞけた暑さにほつと息をつき、ひろげた胸をば扇子せんすであふいだが、まだ店をしまはずにゐる休茶屋やすみぢやや見付みつけて慌忙あわて立寄たちより、「おかみさん、ひやで一杯。」と腰を下した。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
木曾きそ棧橋かけはしといふところの休茶屋やすみぢややつてあるおさるさんが、そんなことをとうさんに尋たづねました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
街道かいだうとほ旅人たびびとたれでもその休茶屋やすみぢやややすんでくとえて、おさるさんもよくひとれてました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)