“以来”のいろいろな読み方と例文
旧字:以來
読み方割合
このかた65.1%
いらい24.5%
から3.8%
こっち1.9%
こち0.9%
こちら0.9%
これから0.9%
これより0.9%
イライ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「……なれども只今のような不思議な御方おかたが、この街道をお通りになりました事は天一坊から以来このかた、先ず在るまいと存じまするで……」
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
わたしの真心まごころで、あにのたましいも、はじめて、なぐさめられたものか、ふしぎなハーモニカのも、それ以来いらいしなくなったのでありました。
たましいは生きている (新字新仮名) / 小川未明(著)
あれもお愛想さと笑つてゐるに、大底たいていにおしよ巻紙二尋ふたひろも書いて二枚切手の大封おほふうじがお愛想で出来る物かな、そしてあの人は赤坂以来からの馴染ではないか
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「私の姉さんが、そんな事!……病気から以来こっち、内の世話をしている叔母さんのいいつけなんですよ。」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「初冬から年末……ははは、いやに仲人染みたぜ……そち以来こちだそうだ。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それが、根元もとと申しますのは、地体この地震の風説うわさは、師走以来こちらの陽気から起ったのでござりましょう。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
くつてよ、可くつてよ、以来これからもう可くつてよ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
今までは今までとして、以来これより断然ふつつりと行ひを改ため、其方が名をもそそぎ我が心をも安めくれよ、兎角とかくに其方が仇は彼の人なれば、家を思ひ伯母を思はゞ、桂木ともおぼすな一郎とも思すな
雪の日 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
以来イライ十春秋ジッシュンジュウ日夜転輾ニチヤテンテン鞭影ベンエイキミヲコクシ、九狂一拝キュウキョウイッパイ精進ショウジン御懸念ゴケネン一掃イッソウノオ仕事シゴトシテラレルナラバ、ワタクシナニオウ、コエタカク、「アリガトウ」ト明朗メイロウ粛然シュクゼン謝辞シャジノミ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)