上策じょうさく)” の例文
奇略きりゃくにとんだそのほうのことゆえ、なお上策じょうさくがあればまかせおくが、して、この小娘をおとりにしてどうする所存しょぞんであるか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、それもこれもじきかれ疲労つからしてしまう。かれはそこでふとおもいた、自分じぶん位置いち安全あんぜんはかるには、女主人おんなあるじ穴蔵あなぐらかくれているのが上策じょうさくと。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
日夜警戒けいかいしてかれらの襲撃しゅうげきをふせぐのが上策じょうさくであるが、かれらは凶悪無慚きょうあくむざん無頼漢ぶらいかん七人で、諸君は数こそ多いが、少年である以上、苦戦は覚悟かくごせねばならぬ
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「ともすると、幻術げんじゅつをもって人をまどわす妖賊ようぞく、なにさま、陣ぞろいのまもありますゆえ、それが上策じょうさくかも知れませぬ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しばらくこの裾野すそのにかくれて呂宋兵衛るそんべえが山をでる日を、おまちあそばすが上策じょうさくとこころえまする
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)