“一団”のいろいろな読み方と例文
旧字:一團
読み方割合
ひとかたまり67.6%
いちだん20.6%
ひとかたま11.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六月下旬すゑ日射ひざしが、もう正午ひるに近い。山国さんごくの空は秋の如く澄んで、姫神山の右の肩に、綿の様な白雲が一団ひとかたまり、彫出された様に浮んでゐる。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
初秋の空は晴れわたって、午後のざしはこのおさな一団いちだんを、白くかわいた道のまん中に、異様さをみせてうしろかららしていた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
その右の方から、さっきの音がはっきり聞え、左の方からもう一団ひとかたまり、白いほこりがこっちの方へやって来る。ほこりの中から、チラチラ馬の足が光った。
黄いろのトマト (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)