“やし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤシ
語句割合
椰子47.2%
香具師43.1%
野師4.6%
野史1.5%
箭四0.5%
冶師0.5%
夜之0.5%
揶子0.5%
梛子0.5%
野子0.5%
養0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
酋長ミンチの住居(すまい)は、大きな九本の椰子(やし)の木にささえられた大きな家で、遠くからみると、納屋に九本の足が生えているようだった。
太平洋魔城 (新字新仮名) / 海野十三(著)
香具師(やし)の口上にしては余りに熱心過ぎた。宗教家の辻説法にしては見物の態度が不謹慎だった。一体、これは何事が始まっているのだ。
白昼夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ところが生馬(いきうま)の目を抜くという東京の野師(やし)がこの評判を聞きつけまして、中へ人が入って泣けるような張子の石を拵えました。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
この擬書(ぎしょ)は翁草(おきなぐさ)に拠って作ったのであるが、その外(ほか)は手近にある徳川実記(紀)と野史(やし)とを参考したに過ぎない。皆活板本(かっぱんほん)で実記(紀)は続国史大系本である。
「箭四(やし)っ。うしろを閉めてくれっ」あえぎ声でいって、築地(ついじ)の中へ飛びこんだ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「箭四(やし)、箭四はいるか」ふと、思いついて呼ぶと、ほかの召使が
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
逸疾(いちはや)く出発して行くのもいた。塩魚売りも、冶師(やし)も、飴屋(あめや)も、生姜(しょうが)売りも、姿は見えなかった。明日は珍富と大和に市が立つ。
蕎麦の花の頃 (新字新仮名) / 李孝石(著)
何か海中の産物のごとくにも想像せられていたようであるが、なお夜之(やし)という単語だけは、すでに和名として帰化している。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
この映画でいちばん笑わされるのは「めがね猿(ざる)」を捕えるトリックである。揶子(やし)の実の殻(から)に穴をあけその中に少しの米粒を入れたのを繩(なわ)で縛って、その繩の端を地中に打ち込んだ杭(くい)につないでおく。
映画雑感(Ⅲ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
梛子(やし)を松と見れば唯(たゞ)大磯あたりの心地する海岸のホテルども、夜は木(こ)がくれの灯(ひ)の美しく見え申し候(さふらふ)。赤塚氏は父君(ちちぎみ)への御土産(おんつと)に菩提樹の実の珠数玉(じゆずだま)を買はんと再び船を雇ひて出(い)で行(ゆ)かれ候(さふらふ)。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
向寒之砌に御座候得共、益御機嫌宜敷御住居被為在(あらせられ)、大慶至極奉存候。扨旦那様御病中不奉御伺うち、御養生不相叶御死去被遊候との御事承り驚入候。野子(やし)ども朝暮之歎き難尽罷在候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
さりとはをかしく罪(つみ)の無(な)き子(こ)なり、貧(ひん)なれや阿波(あわ)ちゞみの筒袖(つゝそで)、己(お)れは揃(そろ)ひが間(ま)に合(あ)はなんだと知(し)らぬ友(とも)には言(い)ふぞかし、我(わ)れを頭(かしら)に六人(にん)の子供(こども)を、養(やし)ふ親(おや)も轅棒(かぢぼう)にすがる身(み)なり
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)