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づゝう
朝之助は
寢ころんで
愉快らしく
話しを
仕かけるを、お
力はうるさゝうに
生返事をして
何やらん
考へて
居る
樣子、どうかしたか、
又頭痛でもはじまつたかと
聞かれて
何頭痛も
何もしませぬけれど
頻に
持病が
起つたのですといふ、お
前の
持病は
肝癪か、いゝゑ、
血の
道か、いゝゑ、
夫では
何だと
聞かれて、
何うも
言ふ
事は
出來ませぬ
頭痛を
押へて
思案に
暮れるもあり、あゝ
今日は
盆の十六日だ、お
焔魔樣へのお
祭りに
連れ
立つて
通る
子供達の
奇麗な
着物きて
小遣ひもらつて
嬉しさうな
顏してゆくは