“しやうぞく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
裝束86.7%
装束13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あゝ、裝束しやうぞくかい、みんはひさ——めんだけは近所きんじよのお弟子でしけつけて、のこらずたすけた。ひやくいくつといふんだが、これで寶生流はうしやうりう面目めんぼくちます。裝束しやうぞくは、いづれとしがたてばあたらしくなるんだから。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
町内の海老床の親方、喜八といふ剽輕男へうきんをとこが、下剃したぞりの周吉と一緒に、煤掃すゝはきほどの裝束しやうぞくで、家搜しの一隊に面白さうに手傳つて居るのでした。
わたしはこの国の娘のやうに、あなた様のお姿をき上げました。しかもこれは御覧の通り、田植たうゑ装束しやうぞくでございます。けれども円光ゑんくわうがございますから、世の常の女人によにんとは思はれますまい。
わが散文詩 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
頓死する四五日前、彼が焼酎せうちうを飲んでゐると、池の向うにある洗心亭へ、白い装束しやうぞくをした公卿くげが一人、何度も出たりはひつたりしてゐた。少くとも彼には昼日なか、そんな幻が見えたのだつた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)