“しっ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
確42.2%
叱30.1%
失9.6%
知5.4%
湿4.8%
慥2.4%
強1.2%
漆1.2%
緊1.2%
七1.2%
悉0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太「はい、伯父様貴方(あんた)確(しっ)かりしねえではいけませんよ、七十八十の爺さまではなし、死ぬなんぞという弱(よえ)え気を出しては駄目でがんす」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
松山は周囲(まわり)に注意した。店員風の壮(わか)い男と、会社員風の洋服男が来て擦(す)れちがおうとしていた。松山は叱(しっ)と云って半ちゃんに注意した。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
しかも黙っていて礼を失(しっ)しないだけの才能を、彼はもっていなかった。隣席の人をながめるにしても、あまりにじっと見つめるのであった。
馬鹿言え、乃公(おれ)は国に帰りはせぬぞ、江戸に行くぞと云わぬばかりに、席を蹴立(けた)てゝ出たことも、後(のち)になれば先方(さき)でも知(しっ)て居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
雨になったのでいっそうせいてやってるようすである。もとより湿(しっ)けのある朽(く)ち葉(ば)に、小雨(こさめ)ながら降ってるのだから、火足(ひあし)はすこしも立たない。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
又八がそれから一合もやるうちに、この男はもう五合を越えて、まだ慥(しっ)かりしたものだった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
分前髪(わけまえがみ)の、面立(おもだ)ちのりりしい、白粉(おしろい)のすこしもない、年齢よりはふけたつくりの、黒く見えるものばかりを着た、しっとりとした、そのくせ強(しっ)かりとしたところのある
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
漆(しっ)くいで塗かためてあります。床板にも異状はありません。といって、この部屋には、ごらんの通り、戸棚も押入れも何もないのですから、何かの蔭に潜伏していたという想像は、全然不可能です
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
すると、ボールを緊(しっ)かと抱(かか)えたまゝ一たん敵方の群より逃れます。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「七(しっ)ちゃ、小樽行きまだか。」
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
現今の物理学的気象学の立場より考えて、今日のいわゆる要素の数は大体において理論上主要の項を悉(しっ)したりと考えらる。
自然現象の予報 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)