“さっ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
82.0%
11.5%
1.9%
1.5%
1.1%
0.4%
察知0.4%
推察0.4%
0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
視線の向う所は黒部川の上流を取り巻いて、天半に揺曳ようえいする青嵐の中にさっと頭をもたげた、今にも動き出すかと想われる大山岳である。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
ねむるようにできているのですから、不承ふしょうもなりますが、けしさんや、河骨こうほねさんなどには、この生活せいかつは、さぞくるしいことだとおさっしします。
ガラス窓の河骨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
単身たんしんさってその跡をかくすこともあらんには、世間の人も始めてその誠のるところを知りてその清操せいそうふくし、旧政府放解ほうかい始末しまつも真に氏の功名にすると同時に
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
時は五時に間もないので思い切ってさっき見た小屋に泊り、明日大峠を越えて白井差に行こうと思案して、元の路を引き返して小屋に着いたのは六時少し過ぎであった。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
這裡しゃりの消息を知ろうと思えばやはり懸崖けんがいに手をさっして、絶後ぜつごに再びよみがえるてい気魄きはくがなければ駄目だ
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
よろしい、わたしいまじつもっにっちもさっちもかん輪索わな陥没はまってしまったのです。もう万事休矣おしまいです覚悟かくごはしています。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
まだ別段親の口からも叔父おじの口からも何という相談が来た訳でありませんが僕の親と向うの親との間にその下心なきにあらずで一昨年帰省した時、僕がそれを察知さっしたのです。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
男はむっとしたように黙り込んでしまいましたが、その荒々しい息づかいから推察さっして、どんなに彼が怒りに燃えているかを私は知りました。
耳香水 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
峯の御坊寺はごぞんじでしょうが、雨風に荒れてはいますが、一度お詣りをしたあとはさっぱりとしたよい心持でございます。
あじゃり (新字新仮名) / 室生犀星(著)
あるいはさっ州より起これりといい、あるいは外国より来たるというも、みな坊間ぼうかんの風説にとどまりて、確固として信を置くべきものなし。
妖怪玄談 (新字新仮名) / 井上円了(著)