“さきがた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
先刻71.4%
先方28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この多勢の宴会に一々お附申すのではなけれど、出会ったまゝ先刻さきがた顔を覚えた客だと思えばそこが商売で、あなたこれをと白茶地に紋形のある手巾を出したのを
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
先刻さきがた郵便が来たとき、何処から来たのかと郵便屋に尋ねたのじゃ、そしたら、八重さ所からと、弟様とこから來たのやと言うさかい、そんなら別に用事はないのや、はゝん
恭三の父 (新字新仮名) / 加能作次郎(著)
いま先方さきがた門野を呼んでくくり枕を取り寄せて、午寐ひるねむさぼった時は、あまりに溌溂はつらつたる宇宙の刺激に堪えなくなった頭を、出来るならば、あおい色の付いた、深い水の中に沈めたい位に思った。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いま先方さきがたかど野をんでくゝまくらせて、午寐ひるねむさぼつた時は、あまりに溌溂たる宇宙の刺激に堪えなくなつたあたまを、出来できるならば、あをいろいた、ふかみづなかしづめたい位に思つた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)