“いやいや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
厭々46.5%
否々32.6%
嫌々14.0%
不好不好2.3%
忌々2.3%
忌忌2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
厭々いやいやであったが、持物といっては金属性の球だけをポケットにして、饒舌おしゃべりなAや気難きむずかし屋なBと共々打ち連れて、先ず都をして旅にのぼった。
吊籠と月光と (新字新仮名) / 牧野信一(著)
否々いやいや、僕はそれを責めているんじゃない、むしろ妹さんの行方不明になった事が、僕のためには重大な役に立った事を感謝したいくらいなんだ」
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
アンドレイ、エヒミチはれい気質きしつで、それでもとはね、ついにまた嫌々いやいやながらワルシャワにもった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
昨日きのふ興奮こうふんためにか、かれつかれて脱然ぐつたりして、不好不好いやいやながらつてゐる。かれゆびふるへてゐる。其顏そのかほてもあたまひどいたんでゐるとふのがわかる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
忌々いやいやながら万吉のおもちゃになっているうちに、わたくし共がだんだんに手を入れ始めて、女中のお千代が魚虎へ引っ張られて行ったので、おとわもこれはあぶないと感付いたんでしょう。
半七捕物帳:32 海坊主 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
お半も我が身に弱身があるから仕方がない、忌忌いやいやながら音造の云うことをいていたというわけです。