闃寂しん)” の例文
岸本は節子と一緒に石を敷きつめた墓地の一区域へと出た。そこまで行くと人足達の姿も高い墓石に隠れて、唯土でも掘り起すらしい音が闃寂しんとした空気にひびけて伝わって来ていた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)