野垂死のたれじ)” の例文
それでも未練らしく錆刀を一本抱いて、ついには野垂死のたれじぬ外はない運命を、小意地悪いほど明瞭に意識し乍ら、秋月九十郎は、その夜の宿を両国橋の下に求める外はありませんでした。
「犬にゃ野垂死のたれじにが丁度似合っとる」と、ヂューヂャが言った。
女房ども (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それとも、奴らに義理をたてて、ここで野垂死のたれじにしますかね
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)