邪気つみ)” の例文
旧字:邪氣
『お前さんの顔は、可愛ゆい、邪気つみのない顔でしたが、このごろ、陰気になってきました。こんなところにいると、死にたくなりますから、こっちへおいでなさい』
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その邪気つみのない失敗談をすっぱ抜いてみたり、また泣く泣くも、よい方を取るべき遺品かたみ分けの方へ眼が光ったりして、湿っているうちにも、かなりの人間味が漂うべきはずであるが
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)