遠方おち)” の例文
ここへ来るなり睡たさに、小犬のように垣の根に眠ってしまった乙若を揺り起して、三人の母はまた、まだ遠方おち此方こちに残る雪明りを頼りに、何処ともなく立去った。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)